バイオフィリア理論とは
みなさんはバイオフィリア理論(Biophilia)ということばを聞いたことがありますか?
バイオフィリア(生命愛)は、Stephen R. KellertとEdward O. Wilsonが提唱した概念・仮説であり、「全ての人は自然や生き物との結びつきを求める」とされています。
森を歩くだけで癒されたり、雨音や鳥のさえずりを聞くだけで心が落ち着いたりするのは、生まれながらに持っているバイオフィリアの作用によるものなのです。
どんな効果があるのか
人が自然や生き物、例えば植物にふれるとどんな効果があるのでしょうか。
植物には人の心を癒したり、目の疲れを緩和させたり、空気をきれいにしたりする効果があります。
これはグリーンアメニティといわれ、その効果は様々な研究によって実証されています。
植物を3分見つめればストレス回復になる?!
Ulrich,Rの研究によると、健常者にストレスフルなビデオを見せた後、樹木が散在する自然景観のビデオを見せると血圧や心拍数が3分で低下し、その状態は9分続くそうです。
疲れた時や気分が落ち込んでいるときに、公園でぼーっと緑の景観を眺めたり、植物をめでたりしてリフレッシュすることは心身にとても良いことなのですね。
どんな場所で展開されているのか
この考えにもとづいて、人が心地よいと感じる緑の景観や植物、活動が様々な場所で展開されはじめています。
最近はオフィスなど室内空間にも植物が取り入れられています。
Amazonの新オフィス「The Spheres」をはじめ、Google、Facebook、Appleなど植物がたくさん配置されたオフィスが話題になっています。
他にも商業施設やホテル、医療機関、教育機関などで植物を取り入れた空間デザインがされています。
次回はバイオフィリア(生命愛)仮説を適用した「バイオフィリックデザイン」について見ていきます。
どうぞお楽しみに~
Written by A.F.